
イマーシブオーディオの可能性を探る共同研究
この度、イマーシブオーディオ(立体音響)の可能性を探る共同研究に、作編曲家・演奏家として、mama!milkより清水恒輔、生駒祐子も参加することとなりました。
本研究では、コンサート等でのイマーシブオーディオ用の録音方法を探求する他、録音された音源を活用して行われる、京都市立芸術大学内MAスタジオのイマーシブオーディオ用のモニタースピーカーシステムを用いた編集作業やワークショップ等を通して、演奏家や美術の視点も含めた音像構築を考察します。
メンバー
吹田哲二郎(音響彫刻家・京都市立芸術大学非常勤講師)
浜田純伸(レコーディングエンジニア)
伊藤豊(音楽製作者)
清水恒輔(作編曲家・コントラバス奏者)
生駒祐子(作編曲家・アコーディオン奏者)
協力
京都市立芸術大学
株式会社イトウ音楽社
MUSICA MOSCHATA
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MUSICA MOSCHATA
photo by Saleh Kazemi at 京都市立芸術大学 MAスタジオ 2024
Workshop 1
日時|2024年10月5日
京都文化博物館・別館ホールで開催された mama!milkのコンサートにおいて、イマーシブオーディオ用の録音が行われました。
また、「イマーシブオーディオの可能性を探る録音ワークショップ」と題して、京都市立芸術大学の学生を対象に、録音マイクの設置方法の見学・解説、及びコンサートのリハーサル収録の見学が行われました。
photo by Yoshikazu Inoue, Kosuke Shimizu at 京都文化博物館・別館ホール 2024
マイク配置図
*以下、2025年1月23日追記
Workshop 2
日時|2025年1月20日
京都市立芸術大学のMAスタジオにて、イマーシブオーディオ(立体音響)にまつわるレクチャーと、先のコンサート( * ) を録音した音源を用いて吹田、浜田両氏が手がけたミックスの試聴体験会が行われました。
I. ドルビーアトモス方式
会場各所に設置されたL/R7組、14本のマイク*で収録された音源を浜田氏がミックス。実際の音場とはまた違った音響空間が立ち現れました。ミックス次第では、空間のサイズなども、自在に伸縮できるようです。前方、左右、後方、上方のスピーカーを徐々に加えながら試聴することで、空間の広がりをより感じることができました。
*マイク配置図参照
II. アンビソニック方式
奏者の約2m前方に置かれた、4つのマイクを球体状に備えたレコーダーで収録された音源をメインに吹田氏がミックス。客席後方、奏者の後方に設置されたマイク**の音源を少し加えることで、より豊かな音響空間を再現。アコーディオン奏者が会場内を移動するシーンでは、よりリアルな定位を感じることができました。
**マイク配置図 15/16、19/20
( * ) 2024年10月に京都文化博物館・別館ホールで開催された mama!milkのコンサート
photo by Yuko Ikoma, at Kyoto City University of Arts 2025