新しいアルバム「Duologue」のこと。

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「Duologue」デラックス・エディションのパッケージサンプル。アート・ディレクション:関 宙明さん

この夏、mama!milkは新しいアルバム「Duologue デュオローグ」を発表します。<br/ >

先日ふと、mama!milkがこれまでの15年間に綴った音楽をながめてみたら、<br/ >その曲が生まれたときの気持ちやささやかなできごと、<br/ >色々な街でその曲を演奏した時の匂いや景色、<br/ >その街の友達のことや、<br/ >通りすぎた駅の雑踏や、<br/ >空港に差しこんできた朝の光の眩しさや、<br/ >ギャルソンのすっとのびた背筋や、<br/ >目を閉じて演奏を聴いてくださるマダムの指に光る真珠や、<br/ >終演後のにぎわいや、秘密めいた深夜のことや、<br/ >心ふるえたり、かきみだされたりしたことや、<br/ >季節や年月のうつろいやなんかが思いおこされて、<br/ >お手紙をしたためたくなりました。<br/ >そしてできたのが、このアルバムです。<br/ >これまでのお礼と、これからのご挨拶をこめて、mama!milkの音楽から21曲をアコーディオンとコントラバスのデュオで録音しました。

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アコーディオンとコントラバスのためのデュオローグ。
mama!milkのこれまでのアルバム作品ではいつも素敵な演奏家である友人を招いて録音していました。
何故って、それはとっても楽しいから!
私たちが書いた曲を、ピアノやチェロや色々な楽器で彩ってもらえるのはなんといっても贅沢です。
でも思えば、赤い蛇腹と黒い弓。たった二つの楽器があれば、いつでも気にいった場で自由に演奏できる音楽、
そんなふうにmama!milkの音楽はできています。
この一番シンプルな形でも録音したくなりました。
それは、杉本早苗さんが描いてくださったmama!milkの絵を拝見したからでもあります。

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「Duologue」の録音は、京都のflowing KARASUMAで、田辺玄さんにしていただきました。<br/ >京都は私たちの暮らす街。flowing KARASUMAは、友人と会ったりお食事をするだけでなく、演奏やリハーサルもさせていただいている素敵な場所。そこでの演奏を、田辺さんがそのお人柄そのままに、おおらかに記録してくださいました。

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そう、このアルバムにはちょっとだけトウヤマタケオさんのピアノも。
これはちょっとした遊び心。そして実は伏線なんです。

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アルバムを作るときに嬉しいのは、パッケージを作ってもらえること。
完成した盤をきれいにくるんでもらえることは、私たちにはご褒美のようなものです。
「Duologue」は、装丁をアート・ディレクターの関宙明さんが、
印刷・紙器設計を竹内紙器製作所の堀木淳一さんが担当してくださいました。
関さんと堀木さんの、ものづくりへの真摯な情熱、揺るぎない丁寧さ、細やかな手作業の美しさはすべてパッケージに表れているので詳しくは言いませんけれど、結局アルバム「Duologue」は、windbell 富田和樹さんの粋な計らいもあって、2種類のパッケージで発表することになりました。

一つは、揺れるリボンも艶やかなデラックス・エディション。
もう一つは、より軽やかなシンプル・エディション。

また、富田さんのリスナーの皆様への敬意から、デラックス・エディションはより高音質のSHM-CDでお届けできることになりました。

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最後に。
mama!milkが各地での演奏を重ねて15年がたちました。<br/ >なにもかもが円を描きながらつながり積み重ねられてきたことを嬉しくも奇跡的にも感じます。<br/ >そして、このようなアルバム作品を発表できますことも。
秋にはこの「Duologue」の楽譜集も発表します。そちらも楽しみにされていてくださいね。

 

ではひきつづき、素敵な日々をおすごしくださいね。

かしこ
生駒祐子
mama!milk

windbellに感謝をこめて。

 

□ デラックス・エディション:上製リボン装+高音質SHM-CD(6月15日発売)※限定製造
[[ Discography ]] Duologue [ Deluxe edition ]
□ シンプル・エディション:チップボールスリーブ+CD(7月19日発売)
[[ Discography ]] Duologue [ Simple edition ]

mama!milk
illustration by SAnae SUGIMOTO

courtesy of Wataru Akayama