Fevereiro Saudade em cafe cello, planula
二月のサウダーデ

耽美で優雅な旋律と音の揺らぎに内包される荘厳さと静謐さ、大胆さと繊細さ、また洋の東西の思想や文化に至るまでさまざまな撞着が音叉のように響き合い、その音像や演奏者の影にルーツの奥深くに密む潜在の粒子が映し出される幻灯機のように溶暗しては現れる。空間や時間軸を超えて、記憶の片隅のどこかにある風景や路地に誘われ生じる探機心と予感の音楽。
不確かさと可能性のエキゾチカ、、

2021年1月に「Janeiro Saudade em cello」と記録された映像で、那覇泉崎のカフェcelloはmama!milkの麗しくリチュアルに響く音楽によって優しく慰撫され静かに幕を引きました。それから約三年を経た今年2月、未だ新天地を探る航海中に再びFevereiro Saudadeと題し、那覇の街を包み見守る水母のような老舗カフェプラヌラの空間で漂うcello企画の演奏会が開催されることになりました。
趣ある数々の場と出逢いよって紡がれた時代の方舟の様な大作アルバム「Charade」を携え刹那に集う一夜限りの特別なひと時をたっぷりとお楽しみ頂ければ幸いです。

・・・・・栄徳 篤（cello 店主）