展覧会「MICROMACRO Related Item」に寄せて。

展覧会「MICROMACRO Related Item」
会場:金沢 shirasagi/白鷺美術 2F
期間:2月8日(水)~2月18日 (日) 夜間 20時~24時

このアルバム「MICROMACRO」の録音は、1曲目「Metropolis Rhapsodie」から始まりました。
この楽曲は、ここshirasagi / 白鷺美術主宰の巽勇太氏と共に長年に渡り取り組んでいる無声映画「メトロポリス 伴奏付き上映会」のテーマ曲として書かれ、この度初めての音源化となります。
その際に、効果音を伴うオブジェとして使われていた、巽氏の自作装置の音もアルバムの中に収録されています。
録音は、巽氏自宅のアトリエにて2018年に開始され、その後、京都、東京、ウズベキスタン、リモートでミラノ、北海道など各地で収録した演奏や音の断片を編み込んで仕上げています。
SLの蒸気、コクピットの軋むレバーの音、小さな機械の駆動音などの具体音、中でも柱時計の時報は、サンプリングされ、コンピューターの中で音階を与えられ、随所にその音色を聴くことができます。

ジャケット画は、福島在住の画家、金子潤氏の手によるもの。
アルバム制作当初に彼の絵に出会い、その直後2018年にオファーしていたものが、音源完成を待って2023年描き下ろされました。
印象的なタイポグラフィーは、金沢在住のデザイナー、南知子氏(stompdesign)が描き起こしてくれました。

またリリースに際して、LPやデジタル配信とは別に、京都に拠点を置くリソグラフスタジオ「hand sow press Kyoto」の小田晶房氏と共に、氏の編集によるアーティストブック、「MICROMACRO Map」を制作。
表紙はシルクスクリーン+スタンプ、本文はリソグラフによって印刷され、一冊一冊、手製本されています。
併せて展示している様々なリソグラフの冊子も、どうぞ手に取ってお楽しみください。

2024年2月
清水恒輔

展覧会詳細 https://musicamoschata.info/schedule/28510/